愛読書

清夏*彩花

2008年10月11日 15:52


藤田 真規 著
 
 sense of healing   
    
   「癒しを仕事にする」



   お気に入りの本の中から
    一部紹介します。
    
                             


ネイティブアメリカンの四つの生きる智恵
 

ネイティブアメリカンは、生きていく智恵を四つの方位に当てはめて

考えるといいます。

四というのは聖なる数字であり、調和、協調、均衡を表すといいます。

物事は調和があってはじめて成り立つという意味があるのだそうです。

自然の元素が四つから構成されているというのも深く納得させられます。

もう一つ、ネイティブアメリカンの世界観を表すものに、生命の聖なる輪

メディスンホイール
というものがあります。

これは、ネイティブアメリカンのすべての行為は、輪をなして完成するとい

う考え方を示すものです。



「なぜなら、宇宙の力はつねに輪に従って働いており、万物は球状になろう

としている。空、地球、星もみな丸い。太陽も月も円を描いては昇り、そして

沈んでいく。風は全力で吹く時には渦を巻く。鳥は巣を丸く作る。ネイティブ

アメリカンの小屋ティーピーも鳥の巣のように丸い。季節でさえ、変化しなが

ら大きな円を描いていく。そして季節は必ず自分のいたところに戻ってくる。

人の命は子どもから子どもへと繋がる円をなしており、こうして円環は力の

働くあらゆるものに見られるのだ」






これは簡単にいうと、世界には始まりもなく終わりもないという考え方を表し

ているのだと思います。日本や欧米諸国など近代文明を基礎として発展し

た国々では、時間は過去から未来へ縦に流れていくと考えます。

しかし、ネイティブアメリカンの価値観の中では、太古から現代に向かって

歴史が進歩するという発想がないといいます。

今、私達の社会を支えているような、さらに便利に、高度に、進化する、

上昇するというような発想さえないということです。

彼らが携えている智恵とは、太古の智恵そのままで、その智恵の輪の中を

太古の先人たちと共に回り続けているということなのです。

そして、この世界観は、上昇気流に乗ることだけを目指してきた私たち日本

人に重要な課題を投げかけているように思います。



さらに興味深いことにこの生命の輪(メディスンホイール)にも聖なる四つの

区域があるのです。その四つとは、東西南北という方角を表すと共に、四つ

の季節、朝昼夕夜という四つの時間帯、子ども、青年、大人、老人という人

生の四つの時代をも表しているといいます。

この環は、一日にも、一年にも、人生の一生にも当てはめて考えることがで

きます。この輪を人は常に時計回りに回り続けており、四つの要素をバラン

スよく備えることが大切だということを教えてくれているのです。


関連記事